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【心に残る小説シリーズ】

2025年5月25日 21:52

『ボックス!』(百田尚樹)── 才能に勝てない努力がある。でも、努力なしに立てないリングがある。

 

 

どうも、BAROQUEスタッフです。

 

今回は、スポーツを経験したことのあるすべての人に、

“あの頃の自分”を思い出させる熱い一冊――

**百田尚樹『ボックス!』**を紹介します。

 

 

■ 2人の高校生ボクサー。才能と努力、交わらぬ道を歩くふたり

 

物語の主人公は、同じボクシング部に所属する鏑矢義平(カブ)と木樽優紀(ユキ)。

カブは、努力と根性の塊。

まっすぐで不器用で、誰よりも練習する男。

ユキは、生まれながらのセンスの持ち主。

洗練された才能を持ち、どこかクールな天才型。

 

この2人が、ボクシングという“逃げ場のないリング”で、

互いに意識し、認め合い、ぶつかり合いながら成長していく。

 

 

■ 才能の残酷さと、努力の尊さ

 

カブは誰よりも努力する。

でも、どうしてもユキには勝てない。

 

「頑張ってるのに勝てない」

「努力って、意味あるのか?」

 

誰もが一度は抱いたことのあるこの問いを、

この作品は真正面からぶつけてくる。

 

そして、答えは簡単には出ない。

でも――「努力は才能に負けても、心には残る」

そう信じさせてくれる描写が、この作品にはある。

 

 

■ 引き際は誰が決める? 自分か、結果か、それとも…

 

ボクサーとして“引き際”を意識しなければならない瞬間が、

物語の後半に何度も訪れる。

怪我

挫折

伸びない記録

才能の壁

 

それでも、リングに上がり続けるか?

それとも、潔く降りるか?

 

この問いは、アスリートだけじゃない。

**社会で頑張るすべての人間に突きつけられる“人生の選択肢”**だ。

 

 

■ 『ボックス!』はスポ根じゃない。“本音と尊厳の青春ドラマ”だった

 

スポーツ漫画や青春小説はたくさんある。

でも『ボックス!』が特別なのは、

勝ち負け以上に、「生き方」の美しさと痛みを描いているところ。

自分の限界を知ること

諦める強さと続ける勇気

誰かの背中を見て、自分を奮い立たせる時間

 

それらを、ボクシングという最もシンプルで過酷な舞台で描き切った。

 

 

■ 才能に勝てない。でも、努力した日々は、自分を裏切らない。

 

 

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